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周年記念とは?目的・進め方・注意点などまとめて解説
企業の生存競争が激しい現在、10年・20年と企業経営を続けることは簡単ではありません。このような状況の中、10年・20年といった節目を迎えた際は、周年記念を実施する企業があります。
周年記念は社内外どちらに向けても重要な意味を持ちます。周年記念の実施を検討する場合、まずは周年記念についての理解を深めましょう。
当記事では、周年記念の目的とアイデア集、進め方や注意点などを紹介します。周年記念を成功させ、自社をこれまで以上に発展させるためにも、ぜひ当記事を参考にしてください。
1.周年記念とは?2つの種類も紹介
周年記念とは、企業の創業から10年・20年などの節目に企業の継続を祝うことです。開催の周期は5年単位、10年単位、50年単位などさまざまで、企業理念や規模によって異なります。周年記念の種類は、自社で働く社員に向けた「社内向け」と、株主や取引先、エンドユーザーに向けた「社外向け」の2種類です。
ここでは、周年記念の目的と実施する際のアイデアについて紹介します。
1-1.周年記念を開催する目的
周年記念を開催する目的について、「社内向け」と「社外向け」それぞれについて紹介します。
【社内向けの目的】
- 社員に対して感謝を伝える
社内向け周年記念の1番の目的は、会社を支えてきた社員に感謝の気持ちを伝えることです。労いの気持ちを伝え、社員が喜ぶイベントを開催すれば、モチベーションや帰属意識を高めるきっかけにもなります。 - 企業の歴史や理念の理解
周年記念は、普段は意識しない企業の歴史や理念を改めて振り返るよい機会です。企業が大切にしている価値観を社員全員に共有することで、教育の一環にもなるでしょう。 - 将来ビジョンの共有
企業を今後どのように成長させたいかなど、将来的なビジョンを社員に共有することも大切な目的です。共通認識があれば社員に一体感が生まれ、未来の目標を実現しやすくなります。 - 社員のコミュニケーション促進
周年記念をきっかけに、普段話す機会のないメンバーと話すなど、社内コミュニケーションが促進されます。より深くお互いを知ることができれば、普段の業務も円滑に進められるでしょう。
【社外向けの目的】
- 企業への信頼感や期待値を高める
株主や取引先向けに感謝を伝えることで信頼感が増し、よりよい関係を築けます。また、今後の方針をPRして将来性をアピールできれば、社外からの期待値も高まるでしょう。 - ビジネスチャンスを掴み、企業を成長させる
周年記念をきっかけにこれまでの実績や今後の目標をPRすることで、新たなビジネスチャンスを掴める可能性があります。うまくチャンスをつかめば、自社の成長につなげることが可能です。 - 新規ユーザーの獲得
エンドユーザー向けに行う周年記念は、自社製品の認知度を高める役割があります。SNSを活用したキャンペーンや新製品のプロモーション、記念イベントなどを行い、ユーザーの注目を集めて新規ユーザーを獲得しましょう。
1-2.周年記念のアイデア集
周年記念のアイデアはたくさんあります。以下はアイデアの具体例です。
周年記念パーティーの実施 | 感謝を伝えるために周年記念パーティーを実施しましょう。ゲームや表彰式などを行えば、式典を盛り上げられます。 |
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功績を振り返る動画の作成 | 社史や功績を振り返れば、企業への理解を深められます。 |
周年記念品の制作 | ブランドロゴなどをデザインした記念品を制作するのもよいでしょう。文房具は実用性が高く、飲み物や菓子などは貰っても困らないため喜ばれやすいアイテムです。 |
販促キャンペーンの実施 | SNSなどを活用し、自社製品をPRしましょう。 |
リブランディング | 周年を機に、ロゴやキャッチコピー、Webサイトを一新してリブランディングする企業もあります。 |
新事業・製品の発表 | 周年のタイミングで新事業・新製品を発表することで、より印象に残りやすくなります。 |
2.【STEP別】周年記念を実施するときの進め方
周年記念を実施する際は入念な準備が必要です。準備期間は企業によって異なりますが、1年~6か月前には準備をはじめる傾向が見られます。予算の決定や運営チームの編成など、取り組むことが多いため余裕を持って準備を進めましょう。
以下では、周年記念を実施するときの進め方について、5つのステップに分けて紹介します。
2-1.【STEP1】目的・予算の決定
まずは周年記念の目的を決めましょう。周年記念は社内外の課題を解決するきっかけになりますが、実施する目的が明確でなければ十分な効果を期待できません。目的によってイベントの実施内容が変わるため、十分に時間を割いて決定することが大切です。
目的が決定した後は予算を決めます。イベント規模によって予算は大きく変わりますが、予定外の出費が発生する可能性も考慮し、余裕を持って予算を組みましょう。
2-2.【STEP2】プロジェクトチームの結成
周年記念の準備を少人数で行うことは難しいため、プロジェクトチームを結成しましょう。チームを組めば役割分担ができ、作業を円滑に進められるほか、周年記念までの過程を社員と共有できます。
また、プロジェクトメンバーは通常業務を離れて準備作業を行うため、周囲の理解を得て協力してもらうことも大切です。
2-3.【STEP3】企画立案・アイデア出し
周年記念では何を行うのか、具体的な企画の立案やアイデア出しを行います。企画の内容によって周年記念の目的を達成できるかどうかが左右されるため、時間をかけて検討しましょう。
企画やアイデアを考えた上で予算が足りなくなった場合は、無駄な出費はないか、妥協できるところはないかなどを見直します。場合によっては、再び予算を組み直すことが必要です。
2-4.【STEP4】事前準備・告知
企画が決定したら社内で承認を取り、イベント日時の決定や会場の確保といった準備を行います。準備では定期的にリーダーが進捗報告をして、手が足りないところはカバーできる状態にしておきましょう。
また、周年イベントの宣伝のため、2~3か月前、遅くとも1か月前までには告知を行うことが重要です。社外に広く宣伝したい場合は、SNSやプレスリリースを活用してより多くの人に伝わるようにしましょう。
2-5.【STEP5】実施・振り返り
周年記念の準備が整えば、実施の前にリハーサルを行います。リハーサルで問題点を洗い出して対応することで、効果を最大限に発揮し、本番当日はスムーズに進行できるようになります。
周年記念が終了したら振り返りを行います。イベント開催によってどのような効果が得られたのか確認したり、参加者にアンケートを実施したりして次回に生かしましょう。
3.周年記念を成功させるための注意点2つ
周年記念を成功させるための主な注意点は、以下の2つです。
リーダーシップを発揮できるメンバーを選ぶ |
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周年記念のプロジェクトチームは、総務部などの一部門だけでなく、各部署から人を集めて結成されることが一般的です。通常業務では交流の少ないメンバーで作業を行うことになるため、コミュニケーションが円滑に進むよう、リーダーシップを発揮できるメンバーを選んでください。 プロジェクトチームを結成したら、キックオフミーティングを行って目的を共有し、仲間意識を高めます。担当メンバー一人ひとりが運営としての自覚を持ち、自発的に行動できる組織作りが大切です。 |
必要に応じてプロの力を借りる |
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周年イベントを実施するためには、企画会議の時間、予算、人員などが必要です。通常業務をこなしつつ準備を進めることは、社員にとって大きな負担となります。周年記念の運営に慣れていない場合、準備段階でつまずくことがあるかもしれません。 負担が大きい・準備をスムーズに進めたいなどの悩みを感じたときは、プロの力を借りることも検討しましょう。プロに早い段階で相談することで、労力を抑えつつイベントの成功につなげられます。 |
まとめ
周年記念を実施すれば、社内外に感謝を伝えられるほか、社員の帰属意識を高めたり新たなビジネスチャンスを掴んだりできます。成功させるためには実施の目的を明確にし、目的を達成できるような企画を立案しましょう。準備には時間と人員を割く必要があるため、社員の理解を得ておくことも大切です。
周年記念は過去を振り返るよい機会でもあり、未来へ向けた新たな出発でもあります。自社をさらに成長させるために、しっかりと準備して周年記念を成功させましょう。
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